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真夏の恒例行事となりましたフラワーロード沿道街づくり協議会主催の「フラワーロードにぎわいフェスタ」は、今年もジャズのステージを中心として開催されることとなりました。

今回は、3回目で、8月20日の土曜日、12:00~16:00です。

場所は、いつもの通り新神戸オリエンタル劇場。入場料は無料です。

今回も、ジャズのステージは4部構成。ジャズの街~神戸の安田とサテンドールのオーナー渡邊つとむさんによる「神戸ジャズフォーラム」もあります。
出演メンバーは、現在アレンジ中で、決まりましたら改めてお知らせいたします。

昨年は、600名以上の方がジャズを楽しんでくれました。今年もぜひ、足をお運びいただけるようスケジュールに入れておいてください。

(ジャズの街~神戸 安田英俊)

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能勢英史
ギタ―
1968年 兵庫県生まれ。

音楽専門学校を卒業。19歳の頃よりジャズクラブで演奏するようになり、国内外多数のプレイヤーとのセッションを経験。
アコースティックな歌伴奏から、エレクトリックなオルガントリオ、またビッグバンドまで様々な編成において、そのプレイが注目を浴びる。
宮下博行氏とのデュオアルバム「conversation」では、ピアノとギターのみで叙情的なインタープレイを、また魚谷のぶまさトリオのアルバム「とびだせJACK1、2、3」では、オーソドックスなスイングスタイルを披露。その柔軟性を示す。
さらに近年、ジョージ・ヴァン・エプスに魅せられて7弦ギターに転向。自己のスタイルを追究中。

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光岡 尚紀

ウッドベース、エレキベース

1981年10月17日生

大阪府寝屋川市出身

演奏活動歴7年
楽器はエレキベースを14歳の時から始める。

2002年から本格的に音楽の勉強をはじめ
藤岡靖博氏、魚谷のぶまさ氏に師事。

自分が主体でやるなら、
聴き手も演者も限りなく同じ空間、距離感で楽しめるJazzのライブを目指したい。

そしてその中で自分のカラーを追及して行きたいです。
憧れるのは、Nat King ColeのTrioやOscar Peterson Trio,Monty Alexander Trioのような演奏。

そして、その表現幅を広げるために
色々なスタイルのJazzや演奏に関わって活動中。
Jazz以外でもエレキベースでPOPSのBandでもサポートとして活動中。

関西一円のジャズクラブを中心に活動中です。

参加CD
今西佑介セクステット『Crisp』(JAZZ LAB RECORDS JLR1103)

BLOG: http://yaplog.jp/mittsunn/

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 今、手元に『オ人形ダイナ』というブリッジという会社から最近リリースされたCDがある。これは何かと言うと昭和5年から日米開戦の16年頃までの間にレコード会社各社から出ていた〝童謡ジャズ〟というジャンルの音源をレコード会社の括りを超えて集めたコンピレーションアルバムなのだ。これが素晴らしい。

 〝童謡ジャズ〟というジャンルについては僕もこのCDを手にするまでまったく知らなかった。ただ、1980年代にテイチクレコードから出た『ジャズ・ポピュラー・ボーカル傑作集』という2枚組LP、これは昭和10年頃から戦後の23年頃までにテイチクから発売された日本人によるジャズ・ヴォーカルの傑作を集めたものなのだが、ここに今回出たCDにも収められているチェリー・ミヤノの「狼なんか怖くない」「スイート・ジェニー・リー」などが収められていて、子供が歌うジャズの不思議な魅力に惹きつけられながら「これは一体どういうものなのだろう」と不思議に思っていたのだ。

 昭和の初期、ジャズソングが流行、それは純然たるジャズのみならず、当時のモダンでハイカラな洋風の大衆音楽の総称である一面もあったのだが、その時代、民謡ジャズや浪花節ジャズなど様々なジャンルの音楽をジャズ風に演奏することが流行したそうだ。一方でレコードの普及に伴い、新旧の童謡が多くの童謡歌手によって吹き込まれてもいた。そんな中で、平井英子という子供の童謡歌手がジャズのアレンジで「人形」(わたしの人形はよい人形)「村の鍛冶屋」などの童謡をレコーディングし好評を博した。そして次々とジャズアレンジの童謡が各社から当時の童謡歌手たちによってリリースされて行った。これが〝童謡ジャズ〟のはじまりである。

また、ジャズソングの流行に伴い、昭和初期から東京や大阪の映画館、劇場などで、ジャズやダンスのショーが頻繁に行なわれ、そこからベイビー・タップ・ダンサーと呼ばれる子供の芸人が多数登場してきた。子役のシャーリー・テムプルが人気者になり、アメリカの漫画映画(今風に言うとアニメだが、やはりこの呼び方の方がしっくりくる)べティ・ブ―ブやミッキー・マウスが日本で上映されるようになると、日本の子供たちがテムプルやミッキーを真似て舞台で歌い踊るようにもなった。そして昭和10年ごろには舞台でジャズソングを歌い、タップダンスを踊るベイビー・タップ・ダンサーが多数登場してきて、彼女たちもジャズソングのレコードを吹き込むようになる。これらもまた〝童謡ジャズ〟と呼ばれるようになった。

 今回出た『オ人形ダイナ』というCDはこれら〝童謡ジャズ〟の集大成と言えるものだ。

 〝童謡ジャズ〟子供が童謡をジャズのアレンジで歌う…なんて聞くと、際物というか、それって聴いて面白いか?と一瞬思うのだが、先述のようにこれがなんとも言えない不思議な空気感を醸し出していて結構癖になる魅力を持っている。

中でもチェリー・ミヤノという人は、このエッセイでも以前紹介した日本のジャズ歌手・川畑文子のタップとアクロバットの弟子だったということで、歌においても師匠ゆずりのコケティッシュな魅力を振り撒いている。デビュー時は15歳だったというから子供というわけではないのだが、それでも大人のジャズ歌手にはない独特の雰囲気が聴く者の心を捕らえて離さない。
リラ・ハマダ、二ナ・ハマダという姉妹はそれぞれ7歳と3歳の時から舞台でベイビー・タップ・ダンサーとして活躍していたというから正に子供のジャズシンガーと言っていいだろう。べティ・ブ―プの人気にあやかろうとニッポン・べティ・ブ―プという少女歌手も登場し、彼女の歌声も今回のCDに収録されている。彼女はリラ・ハマダ、二ナ・ハマダの姉だったのではないかという説もある。

このCDでは少女童謡歌手の魅力もさることながら、それを支える演奏の方も素晴らしい、ハワイ生まれのアーネスト・カアイをリーダーとするアーネスト・カアイ・ジャズ・バンドをはじめ、各レコード会社専属のジャズバンドがスイング感溢れる演奏で、彼女たちの演奏を盛りたてている。
ジャケットもSP時代のレコード・アルバムを思わせる造りで、当時のジャケットやポスターの画像がふんだんに使われている。興味のある方はぜひ聴いていただきたい。

ちなみにタイトルの「オ人形ダイナ」はマーガレット・ユキというハーフの女の子が、戦前ジャズの象徴でもあるミルス・ブラザーズや日本ではエノケンが歌って有名な「ダイナ」を玩具の人形の歌にして歌っているもの。この歌と演奏も本当に素晴らしい。