2003年9月19日掲載
濃口醤油 キッコーマン高砂工場 高砂市荒井町
日本の食文化支える/研究の蓄積、味と品質管理に
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もろみの詰まった布袋を何層にも折り畳んで圧搾。甘く香ばしい生醤油が表面ににじみ出る=高砂市荒井町新浜、キッコーマン高砂工場 |
醤油(しようゆ)が嫌い、という人を聞いたことがない。日本の食卓にこれほど似合う調味料もない。
聞けば、醤油は室町時代、紀州で生まれたという。この“大発明”は、急速に全国に広まった。俗に関東は「濃口」、関西は「薄口」とも。また、九州は「甘口」らしい。全国の醤油メーカーは、大小合わせて千八百。そのトップブランドがキッコーマンだ。
中でも高砂工場は、年間十万キロリットルもの醤油を生産し、一工場としては日本最大。国内の醤油の約一割が、ここで生まれる計算になる。
千葉県野田市の醸造家らがつくったキッコーマンは、昭和六(一九三一)年、この工場により念願の関西進出を果たした。工場用地には当初、薄口醤油の雄、ヒガシマル醤油本社がある龍野市をはじめ、関西の五カ所を候補にあげた。舟運の利便性や加古川水系の地下水にひかれ、高砂を選んだという。
やはり、主力は「濃口」。昔も今も、基本的な製造工程は変わらない。まず、蒸した大豆と炒(い)った小麦に麹(こうじ)菌を混ぜ合わせ、醤油麹をつくる。それに食塩水を加えたものが「もろみ」。約半年間熟成させ、布袋に入れて絞ると、濃厚で香り豊かな生醤油がとれる。
仕込みに木のたるを使っていた開業当初とは違い、今は格段に設備が進化した。例えば、麹を培養する円形製麹装置は、直径十七メートルと日本最大。温度、湿度、送風の量やタイミングなどを厳密に管理する。
「これで醤油の仕上がりも違ってくる。まさに企業秘密の宝庫です」と同工場総務グループ長の舘山宏治さん。「機械仕込みの醤油を批判する人もいますが、それは当たりません。機械の進化はすさまじく、味も品質管理も、長年の研究の蓄積がありますから」と自信をのぞかせる。
醤油は近年、海外で人気があり、消費量が伸びているという。確かに、世界の人々にお勧めできる食文化だ。(浅野広明)
聞けば、醤油は室町時代、紀州で生まれたという。この“大発明”は、急速に全国に広まった。俗に関東は「濃口」、関西は「薄口」とも。また、九州は「甘口」らしい。全国の醤油メーカーは、大小合わせて千八百。そのトップブランドがキッコーマンだ。
中でも高砂工場は、年間十万キロリットルもの醤油を生産し、一工場としては日本最大。国内の醤油の約一割が、ここで生まれる計算になる。
千葉県野田市の醸造家らがつくったキッコーマンは、昭和六(一九三一)年、この工場により念願の関西進出を果たした。工場用地には当初、薄口醤油の雄、ヒガシマル醤油本社がある龍野市をはじめ、関西の五カ所を候補にあげた。舟運の利便性や加古川水系の地下水にひかれ、高砂を選んだという。
やはり、主力は「濃口」。昔も今も、基本的な製造工程は変わらない。まず、蒸した大豆と炒(い)った小麦に麹(こうじ)菌を混ぜ合わせ、醤油麹をつくる。それに食塩水を加えたものが「もろみ」。約半年間熟成させ、布袋に入れて絞ると、濃厚で香り豊かな生醤油がとれる。
仕込みに木のたるを使っていた開業当初とは違い、今は格段に設備が進化した。例えば、麹を培養する円形製麹装置は、直径十七メートルと日本最大。温度、湿度、送風の量やタイミングなどを厳密に管理する。
「これで醤油の仕上がりも違ってくる。まさに企業秘密の宝庫です」と同工場総務グループ長の舘山宏治さん。「機械仕込みの醤油を批判する人もいますが、それは当たりません。機械の進化はすさまじく、味も品質管理も、長年の研究の蓄積がありますから」と自信をのぞかせる。
醤油は近年、海外で人気があり、消費量が伸びているという。確かに、世界の人々にお勧めできる食文化だ。(浅野広明)
※この記事は過去に神戸新聞に掲載されたものです。
内容については変更になっている場合がありますので、おでかけの際はあらかじめご確認ください。
[25] 濃口醤油 キッコーマン高砂工場 高砂市荒井町(2003-09-19)




