神戸新聞
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播磨の逸品

2006年3月15日掲載

加古川和牛 原戸牧場 加古川市

健康志向ブランド化/肉質の管理研究重ねる

肥育中の牛をめでる原戸さん。「加古川和牛をもっと有名にしたい」。=加古川市上荘町井ノ口、原戸牧場

肥育中の牛をめでる原戸さん。「加古川和牛をもっと有名にしたい」。=加古川市上荘町井ノ口、原戸牧場

 加古川市北部の小高い丘。深い緑と澄んだ空気に囲まれた牧場で、のんびりと草をはむ牛たち。市場で買われた子牛はここで二年間育てられ、神戸や加古川の市場へと売られていく。そのうち高品質の肉は「神戸ビーフ」として全国へ。

 加古川市上荘町地区で和牛の肥育が始まったのは、昭和四十年代前半。当時は十数軒が牧場を営んでいた。今は半分ほどに減ったが、加古川肉牛部会(原戸聡志部会長)では年間計約八百トンを生産し、八割が神戸に出荷されるという。

 但馬牛などと同様、神戸ビーフを供給する一大産地ながら、これまでは地元でも知る人が少なく、肉屋にも地元産の肉は置かれていなかった。

 危機感を持った同部会や行政が中心となり、地産地消を進めようと二年前、「加古川和牛」の
ブランドを売り出した。現在、同市内などの加盟店がラベルを張った加古川和牛を店頭に並べる。最近は、神戸でもラベルを見かけるようになった。

 加古川和牛は、食べておいしいだけではない。体内でコレステロールになる「飽和脂肪酸」に対し、コレステロールにならない「不飽和脂肪酸」の含有率が高く、成人病などを心配せずに食べられるという。「体に優しい加古川和牛をもっとアピールしたい」と原戸さんは意気込む。

 牛は血統や成育環境もあり、均一の製品作りが難しく、切ってみないと肉の質や味が分からないのが悩み。今冬は寒さが厳しく、牛の健康管理にも気を使った。えさの配合割合を変え、実際に売った肉を追跡して、肉屋で買って味見することもしばしば。原戸さん宅では「食卓に肉のない日はない」とか。それでも、「牛の肥育はかけ事みたいだが、そろわないところにまた、面白みもある」と笑い飛ばす。

 今後の課題は「地元で和牛の消費を増やすため、肉を扱ってくれる加盟店を増やすこと」と、原戸さんは張り切る。(小西博美)
メモ
 加古川和牛は、県内産で生後8カ月の但馬牛を2年間、加古川市の農家で育てたものをいう。8戸が計約1300頭を生産。「加古川和牛(KAKOGAWA BEEF)」。ブランドは2004年4月に販売スタート。

※この記事は過去に神戸新聞に掲載されたものです。
内容については変更になっている場合がありますので、おでかけの際はあらかじめご確認ください。

[59] 加古川和牛 原戸牧場 加古川市(2006-03-15)