神戸新聞
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兵庫おでかけ情報 食べ歩き 郷土の味

2008年12月18日掲載

産後の回復食に最適 淡路・ちょぼ汁

南あわじ市「松葉寿司」

もち粉で作る俵形の団子。手でひと口サイズにそろえていく=いずれも「松葉寿司」

もち粉で作る俵形の団子。手でひと口サイズにそろえていく=いずれも「松葉寿司」

カルシウムやタンパク質が豊富で、産後の回復にぴったりという「ちょぼ汁」

カルシウムやタンパク質が豊富で、産後の回復にぴったりという「ちょぼ汁」

 わんの中には煮えた黒い豆と白い団子。見た目はぜんざいだが、顔を近づけるといりこだしの香りが漂う。味わいを想像しがたいこの料理が、淡路島に江戸時代から伝わるとされる郷土料理「ちょぼ汁」だ。

 「おちょぼ口のかわいい子に育ちますように」との願いが、名の由来という。もち粉の団子、サトイモの茎を干したズイキ、小豆に似たササゲを具にしたみそ仕立て。カルシウムやタンパク質が豊富で、産後の回復食とされてきた。

 「団子は母乳の出を促し、ササゲは血液をきれいにする。ズイキには子宝の願いを込めた」

 創業七十八年のすし・和食処(どころ)「松葉寿司(ずし)」(南あわじ市)の女将(おかみ)、平野まさ枝さん(61)。

 調理法は、ズイキを水で戻してあく抜きし、ササゲは一晩水に漬けて柔らかくする。火にかけ「団子が浮かび、汁にとろみが出てきたらみそをといて入れる」。技術よりも手間がかかる料理だ。店ではコース料理の一品のほか、単品(四百円)でも出す。

 ひと口すすると、だしの風味がきいた素朴な味わいがした。「地味でしょ」と平野さんは笑う。近年は核家族化が進み、地元でも食卓に並ばなくなったという。「でも、郷土料理を残していくのも飲食店の使命でしょ」。一杯のわんの中に、嫁や孫を思いやる“ぬくもり”が込められている。

(橋本 薫)
メモ
 松葉寿司 南あわじ市広田広田528の1。5―8月はハモ、11―3月はフグ、年間を通じて穴子料理が有名。ちょぼ汁は冷凍パックも扱う(1食300円、送料別)。11―14時、17―21時(土日祝は通し)。すし会席4200円、淡路ビーフ御膳2625円。TEL0799・45・1019

 地元のみそはまろやかな味で、そのままでもご飯に合う。島内産のササゲは粒が大きく柔らかいのが特徴。シコシコとした歯応えのズイキは、島内では少なく、徳島からも仕入れる。
 ちょぼ汁は、南あわじ市の旧緑地区の飲食店を中心に提供されているが、店によって味が違う。年中食べられる。同市観光協会TEL0799・36・4079

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※この記事は過去に神戸新聞に掲載されたものです。
内容については変更になっている場合がありますので、おでかけの際はあらかじめご確認ください。

産後の回復食に最適 淡路・ちょぼ汁(2008-12-18)