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六平はどうなるとですか?

「博多っ子純情」の長谷川法世さんに会う



 漫画家・長谷川法世さんの代表作「博多っ子純情」の中学生編が、西日本新聞社から新装丁で再出版されている。遅ればせながら全6巻を購入し、ページをめくった。

 昭和50年代という時代のせいか、男尊女卑がやや強すぎる面があるものの、博多を舞台に、主人公の郷六平少年が成長していく姿が生き生きと描かれた、文句なしの名作である。

 しかし、高校生編は復刻されていない。高校生になった六平の活躍は? 小柳類子との淡い恋の行方は? 続きが気になって仕方がない。悶々としていたら「高校生編はまだですか?」と、ご本人に直接聞く機会があった。

 博多に仕事場を持つ法世さんは、講演やテレビCMなどに引っ張りだこだ。街を歩けば気軽に「法世さーん」と声をかけられる。最近は、オッペケペ節で知られる俳優川上音二郎の演劇人としての業績を再評価しようと、熱心に活動している。

 音二郎の命日(11月11日)に営まれる川上音二郎忌の世話人でもある法世さんに、「博多の人でもオッペケペしか知らない」「妻で日本の女優第1号と言われる貞奴の評価は高いのに、プロデュースした音二郎への評価が低すぎる」などなど、音二郎に対する思いをたっぷりと聞くことができた。

 取材後、いよいよ前記の疑問をぶつけると、法世さんは「あまり売れんかったけん、続きは出らんのですよ…」とぽつり。以降私は「博多魂」と書いてもらったサイン本を片手に、「面白いから読んでみて」と啓発に励んでいる。みなさんも、高校生編が出るように、本を買ってください。読む用と保存用の2セット購入がおすすめです。

 後日談だが、東宝が芸術座の跡地にオープンした「シアタークリエ」のこけら落とし、三谷幸喜作・演出の「恐れを知らぬ川上音二郎一座」の関係者向け公演に、法世さんら福岡の関係者も招待された。

 ところが、法世さんに感想を尋ねると、ユースケ・サンタマリアが演じる音二郎について「あれではただの無責任男バイ」とはらかいて(腹を立てて)おられた。(近藤誠・共同通信記者)